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国際協力学研究科 安全保障専攻 遠藤 哲也 教授


演習指導内容

 アドリア海の城郭都市ドブロブニク(著者撮影)

「アドリアの真珠」と言われた中世のドブロブニク(クロアチア)は陸地側を丘陵で守られ、海洋側に開放された交易都市でした。そのため海からの攻撃に備えた城壁や城塞によって囲まれています。地形や歴史建築を見る時、それらの持つ意味を常に考えてみるというのは、紛争研究や国際政治学を学ぶ人にとって有益な態度だと思います。この町もユーゴスラヴィア内戦時には攻囲を受け、多くの歴史的建物が損壊してしまいました。

遠藤ゼミナールのテーマは、「紛争研究」と「日本の安全保障・国民保護問題」です。紛争研究においては、戦争/紛争の持つ時代的意味や性格を捉える「紛争形態史」の考え方を主軸に用いています。育成を目指すのは紛争の本質を理解し、学術性と実際性を併せ持って、市民社会での危機管理・安全保障理解を促したり、実務的組織と市民社会をリエゾンし得る「セキュリティ・ストラテジスト」です。
ゼミでは、数値で示される理系研究と同様の正確さを、言語的・文章的に実現する文系研究を目標に、正確で緻密な日本語表記をする事、情報評価や論理思考を洗練する事を、常に指導しています。
これまでゼミ学生には多数の退役・現役幹部自衛官ほか多くの社会人も迎えています。過去のゼミ学生の研究テーマは民間防衛、間接侵略、軍事法制、ハイブリッド戦、プロパガンダ、日本とNATO、軍隊でのPTSD…など多岐にわたります。その他、教員の対応可能なアプローチなら、およそ火器導入後の一七世紀以降から近現代迄の紛争研究、安全保障論、軍事社会学の関連テーマの研究が可能です。(防災や感染症対策の危機管理問題の指導はしていません)。

志願者へのメッセージ

今日、マスコミをはじめとするメディアを通じて「正しい考え方」「正確な現状認識」として大量に流される情報の中には、人々に一つの物の見方や価値観を与えようとするプロパガンダ的指向性を持つものが多く含まれています。表向きの綺麗ごとやアジェンダの押し付けに惑わされず、自身の視点で真実や正しさを考えられるようになってほしいと思いますし、それが科学だと思っています。大学で行う学問は、本来、手に職を付ける為ではなく、真実を知り自分や社会の進んで行く道を考える賢さを得る為のものです。