グローバルナビゲーションへ

本文へ

フッターへ



サイトマップ

トップページ >  先達に訊く >  拓殖の先達に訊くvol.06

拓殖の先達に訊くvol.06


拓殖の先達に訊く_vol06_メインビジュアル

政治家の父のサポートなどをする傍ら、
自身も政治家をめざし院に入学

私は2006年3月、拓殖大学商学部経営学科を卒業し、民間会社に就職しました。その後退職し、千葉県議会議員をつとめる父の事務所で政治団体の運営サポート、自身がもつ法人格の運営などに取り組みながら、2024年4月から本大学院に通っています。

私は2023年、統一地方選挙(千葉市)に出馬したのですが、力不足で次点に終わりました。これまで現場での政治はいくつか経験しました。次の選挙を見据え、心新たに本大学院の地方政治行政研究科で学問としての知識を得ようと考え、社会人選抜の試験を受け合格、今に至ります。

前期は週5日、後期は週に4日、院に通っています。その日の授業にもよりますが早い時間だと午後2時からスタート、遅い時間だと終わるのが午後9時半ぐらいですね。通学に往復2〜3時間かかるのですが、その時間を活用して本を読んだり、また、パソコンで提出物を仕上げたりしています。仕事と両立しながらの通学はハードですが、体力には自信がありますし、母校でもあるので通いやすいですね。夜の授業が終わったあと院生とご飯を食べたりしながらいろいろと情報交換したりしています。

さまざまなバックグラウンドをもつ
院生と交流し、人脈が広がる

私は今41歳。本学に通っていた約20年前は、大きな教室で大人数の学生と一斉授業を受けていた記憶がありますが、大学院は少数精鋭で、真の意味での「学びの場」であることを実感しています。大学院の学費は自分への投資ということもあり、必然的にモチベーションが上がります。

本大学院にはメディアにも出演されている個性豊かな先生がたくさんいらっしゃり、多様な視点から地方政治行政について学ぶことができます。政治の授業はもちろんのこと、行政分野の授業も充実しており、今までとは異なる角度で政治をとらえることができるようになりました。さまざまな考えを知ることができ、視野がぐんと広がっています。

一緒に学んでいる仲間は、私のように政治を志す方、学部から上がりさらに上を目指す方、留学生や社会人、主婦の方など年齢もバックグラウンドも多種多様です。私は年齢的には上から数えたほうが早いくらいですが、枠を超えて交流できるのも大学院の醍醐味だと思いますし、ここで新たな人脈ができることにも魅力を感じています。

研究テーマは「地方議会改革」

大学院での研究テーマは、「地方議会改革」です。近年、地方議員のなり手不足が深刻な問題となっています。特に地方では、人口減少や高齢化が進み、議員の定員割れが発生している自治体も少なくありません。また、地方議会は、国会に比べると注目度が低いのが現実です。そのため、住民からは「何をしているのか分からない」などと思われがちな感じがします。結果として、選挙の投票率が低くなったり、議会への意見が少なくなったりしています。

地方議会は、私たちの身近な問題を解決し、より良い地域社会を作るために重要な役割を担っています。しかし、議員のなり手が不足することで、議会が機能不全に陥り、住民のニーズが反映されないという事態も起こりかねません。これらの課題を解決するためには、地方議会改革が不可欠なのではないかと思い、この研究テーマに決めました。

地方政治行政研究科 本間武久さん

現在、先行研究として、全国の自治体がどのような改革を行っているのかについて、調査しています。自治体により集まる情報量や内容が異なるため、それらをどのように論文としてまとめるかのバランスを考えているところです。同時に千葉をベースとしても考えていますので、自分なりに検討しながら進めています。

担当教授は、政治学を専門とされている丹羽文生先生なのですが、授業も非常に興味深く、論文制作のヒントをたくさんいただいています。市民にとってより身近でプラスになる自治体にしていくべく、研究成果は私自身の次戦への挑戦、勝負の際の材料にしたいと考えています。

政治家の父から学んだ生き方

私は幼い頃から、父親が政治家であることを身近に感じて育ちました。多忙な父の姿を横目に私は野球に熱中していましたが、試合に駆けつけてくれたり、様々な面でサポートしてくれたりと、両親の温かい面に感謝しています。

大学に入学してからは、父の政治活動を手伝うなど政治の世界に触れる機会が多くなりました。その後、父が国政選挙に挑戦し、惜しくも落選した経験は、私にとって大きな転機となりました。政治の世界で大きな挫折を味わう姿を見て、私は「何か新しいことに挑戦したい」という気持ちが芽生えました。その後、大学院では地方政治行政研究科が創設されました。父はその1期生でもあります。

政治家という仕事には、波があります。しかし、その中で得られるやりがいや、社会に貢献できる喜びは計り知れないものがあると感じました。父の背中を見て育った私は、いつか自分も政治の世界で活躍したいと考えるようになりました。

現在、私には2人の子どもがおり、上は中学生の男の子なのですが、私の幼い頃と同様政治に興味を抱いているようです。先日生徒会選挙に立候補して、生徒会長になりました。父から私、私から息子と「政治」が受け継がれているのかと思うと、興味深いですね。

政治に少しでも興味があれば
だれでも学べ、視野が広がる

地方政治行政研究科 本間武久さん

拓殖大学大学院地方政治行政研究科は、大学時代に政治や経済、行政を学んだ方、あるいは仕事で政治や行政に関わっている方はもちろんのこと、主婦(夫)や子育てが一段落して新たなことに挑戦したいと考えている方、新たに学ぼうとする方など、さまざまな方が自由に学べる環境が整っていると思います。

政治は私たちの生活に深く関わっているため、「政治について深く学びたい」という方も多いのではないでしょうか。大学院では、政治家や行政関係者との交流を通して、より実践的な知識やスキルを身につけることができます。

たとえば、社会に対する問題意識から「政治の世界で活動してみたい」と考えているとします。大学院で政治学を学ぶことで、政治の仕組みや政策決定プロセスをより深く理解し、将来、政治家や行政官などを目指すための第一歩を踏み出すことができるのではないでしょうか。

また、全く異なる分野で働いている方でも、政治に少しでも興味があれば、大学院で学ぶことは可能だと思います。多様なバックグラウンドを持つ先生や色々な方々と交流することで、人脈を得ることや新たな視点を得ることができ、今後の人生の糧となることと思います。