拓殖の先達に訊くvol.10
国境を越えた学び
日本で国際開発・国際経済を究める
母国は中国ですが、日本のアニメに興味を抱いたことがきっかけで日本に留学することを決意。2018年、中国で高校卒業後日本に渡り、約1年半日本語学校に通って日本語を勉強し、2020年4月、拓殖大学国際学部に入学しました。
学部での授業を通し、国際開発や国際経済の分野についてより深く学びたいと思ったこと、所属していたゼミの担当教授・徳原悟先生の研究分野である「アジアの経済発展」や、どんな質問に対してもていねいに答えてくださる指導方法に魅力を感じ、徳原先生のご指導のもとで専門分野の研究を進めたいと思ったことから、大学院進学を志しました。
大学院の学費の一部を支援していただける「学内特別奨学生試験」に合格したことも、大学院進学の後押しになりました。
学部での授業を通し、国際開発や国際経済の分野についてより深く学びたいと思ったこと、所属していたゼミの担当教授・徳原悟先生の研究分野である「アジアの経済発展」や、どんな質問に対してもていねいに答えてくださる指導方法に魅力を感じ、徳原先生のご指導のもとで専門分野の研究を進めたいと思ったことから、大学院進学を志しました。
大学院の学費の一部を支援していただける「学内特別奨学生試験」に合格したことも、大学院進学の後押しになりました。
「一帯一路」と中国FDI
沿線国の経済発展への影響を検証
大学院での研究テーマは、「『一帯一路』戦略と沿線国の経済発展」です。「一帯一路」戦略は、2013年に習近平国家主席が提唱した、アジア、ヨーロッパ、アフリカを結ぶ広大な経済圏構想です。当時私は中学生で、「一帯一路」戦略は学校教育やニュースなどでひんぱんに取り上げられ、現在でも国民の関心が高いテーマのひとつです。
一方で、日本を含む海外では、「一帯一路」戦略に対して、進捗状況や財政問題などさまざまな意見や報道があります。このような中で、「一帯一路」戦略が沿線諸国の経済発展にどのような影響を与えているのかについて深く調べたいと思い、研究テーマに決めました。
一方で、日本を含む海外では、「一帯一路」戦略に対して、進捗状況や財政問題などさまざまな意見や報道があります。このような中で、「一帯一路」戦略が沿線諸国の経済発展にどのような影響を与えているのかについて深く調べたいと思い、研究テーマに決めました。
研究においては、徳原先生のご指導を受けながら「中国のFDI(=海外直接投資)は、一帯一路沿線国の経済発展にどのような影響を与えているのか」「中国のFDIには経済的な狙いだけでなく、地政学的・戦略的な意図があるのか」「一帯一路のFDIは受け入れ国にとって持続可能な成長を促すのか、それとも新たな課題を生むのか」、以上3つの問いを掲げ、中国のFDIに関する経済学・国際政治学の先行研究について幅広く調べました。
研究を進める上で、徳原先生が長年蓄積された中国のデータを使わせていただいています。中国国内で発表されない情報も多く、先生のデータや知識は非常に貴重です。データ収集においては、世界銀行や中国商務部、UNCTADなど公的機関のウェブサイトも利用しますが、先生のデータと照らし合わせ、情報の正確性を検証しています。特に、発表されていないデータについては、先生と相談しながら分析を進めています。
同じ国際開発専攻で学ぶ学生の中には中国の留学生、インドネシアの留学生もいるため、学生同士で一帯一路戦略について議論したり、安全保障について研究している学生の意見を聞いたりすることも、研究を進めていく上で非常に参考になります。
「受け取る学び」から「能動的な学び」へ
キャリアの方向性が明確に
国際経済と政治が複雑に絡み合う「一帯一路」戦略における中国の海外直接投資(FDI)の分析は、非常に興味深いことを改めて実感しています。この研究の面白さは、経済学の視点だけでなく、国際関係論や開発政策の視点も取り入れながら、国際経済と政治の“交差点”のようなものを探究できる点にあります。例えば、FDIが受け入れ国の経済成長に与える影響を統計分析することで、単なる直感や仮説ではなくデータに基づいた客観的な結論を導き出し、新たな発見につながるのが醍醐味です。
いっぽうで、難しさも伴います。一帯一路戦略に関する詳細な経済データや個別のFDIプロジェクトに関する情報は、政府機関や企業の公式発表に依存することが多く、入手が困難な場合があります。
また、データの信頼性や偏りも慎重に評価しなければなりません。さらに、一帯一路のFDIは、単なる投資収益の目的だけでなく、中国の外交戦略や地政学的な狙いとも密接に結びついており、経済と政治の複雑な関係を分析・定量化することは研究上の大きな課題です。
加えて、一帯一路戦略の影響は国や地域によって異なり、ある国では経済成長を促進している一方で、別の国では債務問題を引き起こしているケースもあります。そのため、単純に「良い」または「悪い」と結論づけるのではなく、多面的な分析が求められます。一概に結論を出しにくい点が研究の難しさであると同時に、やりがいを感じる部分でもあると感じています。
大学院に進学し、学び方が大きく変わったことを実感しています。学部時代は、先生の講義を聞いて知識を「受け取る」ことが多かったのですが、大学院では自分で研究テーマを決め、どんどん深掘りしていく。まさに「能動的な学び」ですよね。興味のあることをとことん追求し、論理的に考える力が身についていることを実感しています。
自身の将来についても、より具体的に考えられるようになりました。学部時代は、「国際開発に興味がある」くらいの漠然としたイメージしかありませんでした。しかし、大学院で専門的な勉強をしていくうちに、それらが将来どう役に立つのかイメージできるようになりました。さまざまな科目の中でも貿易や投資、インフラ開発の分野に関心があることが明確になり、就職活動では業種を絞った形で企業訪問しています。
いっぽうで、難しさも伴います。一帯一路戦略に関する詳細な経済データや個別のFDIプロジェクトに関する情報は、政府機関や企業の公式発表に依存することが多く、入手が困難な場合があります。
また、データの信頼性や偏りも慎重に評価しなければなりません。さらに、一帯一路のFDIは、単なる投資収益の目的だけでなく、中国の外交戦略や地政学的な狙いとも密接に結びついており、経済と政治の複雑な関係を分析・定量化することは研究上の大きな課題です。
加えて、一帯一路戦略の影響は国や地域によって異なり、ある国では経済成長を促進している一方で、別の国では債務問題を引き起こしているケースもあります。そのため、単純に「良い」または「悪い」と結論づけるのではなく、多面的な分析が求められます。一概に結論を出しにくい点が研究の難しさであると同時に、やりがいを感じる部分でもあると感じています。
大学院に進学し、学び方が大きく変わったことを実感しています。学部時代は、先生の講義を聞いて知識を「受け取る」ことが多かったのですが、大学院では自分で研究テーマを決め、どんどん深掘りしていく。まさに「能動的な学び」ですよね。興味のあることをとことん追求し、論理的に考える力が身についていることを実感しています。
自身の将来についても、より具体的に考えられるようになりました。学部時代は、「国際開発に興味がある」くらいの漠然としたイメージしかありませんでした。しかし、大学院で専門的な勉強をしていくうちに、それらが将来どう役に立つのかイメージできるようになりました。さまざまな科目の中でも貿易や投資、インフラ開発の分野に関心があることが明確になり、就職活動では業種を絞った形で企業訪問しています。
先生と仲間との絆
留学生が安心して学べる環境
留学生として日本で勉強するにあたり、経済学や国際開発の難しい文献を読む機会が多く、専門用語や学術的な文章の理解には苦労しました。また、レポートや論文を日本語で書くのも一苦労でした。論理的な文章構成や表現の仕方など、日本語の学術論文特有の書き方に慣れるまでには時間がかかったことも事実です。
ちなみに、学部時代には、必修で日本語履修科目がありました。週に3コマ、2年間受講し、文法、読解、リスニング、スピーキング、ライティングをバランス良く進めることができました。大学院ではレポートや論文を書く機会が多いため、アカデミックな日本語の書き方を重点的に学びました。
拓殖大学では、留学生と日本人の交流会が頻繁に開催されています。そこで日本人の学生や先生と話す機会がたくさんあり、本当にたくさんの方々に助けられ、何とか乗り越えることができました。
特に、徳原先生は、レポートの構成から研究の方向性に至るまで、本当にていねいに指導してくださいました。私が書いたものを送ると、忙しさに関係なく、内容はもちろん文章の書き方とか図表の作り方まで、細かくチェックしてくださるのです。
他の研究室の先生や同級生、同級生や先輩たちとも、グループワークやディスカッションを通してお互いに助け合う雰囲気があり、非常に助けられています。
日本人の学生も、本当に親切にしてくれます。パソコン室で一緒に作業している時に、「この表現、変じゃない?」「どう書けばいいのかな?」などと聞くと、文法的なことも含めてていねいに教えてくれるのです。親切な先生や学生に支えられて今の私があるのだなと、心から思います。
自身の将来については、大学院で得た専門知識を活かし、国際的な経済協力や開発プロジェクトに貢献したいと考えています。研究で培ったデータ分析や経済モデルの応用力を活かし、アジア、アフリカ、中南米など発展途上国の経済成長を支援する分野に進むことが第一希望です。
大学院修了後は日本で就職したいと考えており、商社をはじめとする希望企業にエントリーシートを提出したり、インターンを体験したりしています。早めに内定を獲得し、論文制作に集中できる環境を整えたいですね。
ちなみに、学部時代には、必修で日本語履修科目がありました。週に3コマ、2年間受講し、文法、読解、リスニング、スピーキング、ライティングをバランス良く進めることができました。大学院ではレポートや論文を書く機会が多いため、アカデミックな日本語の書き方を重点的に学びました。
拓殖大学では、留学生と日本人の交流会が頻繁に開催されています。そこで日本人の学生や先生と話す機会がたくさんあり、本当にたくさんの方々に助けられ、何とか乗り越えることができました。
特に、徳原先生は、レポートの構成から研究の方向性に至るまで、本当にていねいに指導してくださいました。私が書いたものを送ると、忙しさに関係なく、内容はもちろん文章の書き方とか図表の作り方まで、細かくチェックしてくださるのです。
他の研究室の先生や同級生、同級生や先輩たちとも、グループワークやディスカッションを通してお互いに助け合う雰囲気があり、非常に助けられています。
日本人の学生も、本当に親切にしてくれます。パソコン室で一緒に作業している時に、「この表現、変じゃない?」「どう書けばいいのかな?」などと聞くと、文法的なことも含めてていねいに教えてくれるのです。親切な先生や学生に支えられて今の私があるのだなと、心から思います。
自身の将来については、大学院で得た専門知識を活かし、国際的な経済協力や開発プロジェクトに貢献したいと考えています。研究で培ったデータ分析や経済モデルの応用力を活かし、アジア、アフリカ、中南米など発展途上国の経済成長を支援する分野に進むことが第一希望です。
大学院修了後は日本で就職したいと考えており、商社をはじめとする希望企業にエントリーシートを提出したり、インターンを体験したりしています。早めに内定を獲得し、論文制作に集中できる環境を整えたいですね。
理論と実践を融合
国際協力のプロフェッショナルを育成
拓殖大学大学院国際協力学研究科では、JICAや国連、政府機関、NGOなどで働くために必要な知識やスキルを、理論と実践の両方から学ぶことができ、開発経済学、プロジェクトマネジメント、安全保障、地域開発など幅広い分野を自分の興味に合わせて専門性を深めることができます。
また、「一帯一路」戦略や中国の海外投資、アジア・アフリカの経済発展などに興味がある人は、各地域の専門家である先生たちや世界中から集まった留学生と一緒に研究することで、さまざまな視点から地域の問題を深く理解できるでしょう。
さらに、日本だけでなく世界中から来た留学生と一緒に学び、授業やゼミで多国籍の学生とディスカッションをすることで、グローバルな視点を身につけ、世界で活躍するための力を養えることができます。「将来は国際的な分野で活躍したい」という夢を持っている人にとって、最高の環境だと言えると思います。
また、「一帯一路」戦略や中国の海外投資、アジア・アフリカの経済発展などに興味がある人は、各地域の専門家である先生たちや世界中から集まった留学生と一緒に研究することで、さまざまな視点から地域の問題を深く理解できるでしょう。
さらに、日本だけでなく世界中から来た留学生と一緒に学び、授業やゼミで多国籍の学生とディスカッションをすることで、グローバルな視点を身につけ、世界で活躍するための力を養えることができます。「将来は国際的な分野で活躍したい」という夢を持っている人にとって、最高の環境だと言えると思います。