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Interview.8


どうして拓殖大学大学院に進学しようと思ったのですか?

私の故郷は中国・上海から程近い江蘇省で、日系企業がたくさん進出しています。将来は日系企業に就職したいと考え、南京信息工程大学でビジネス日本語を学んでいました。日本語を学ぶうちに、将来は大学で日本語を教える教員になりたいと考えるようになり、日本に留学しました。日本語学校で1年半学んでから、より高度な日本語を身につけたいと考え、拓殖大学大学院に入学しました。

どんなことを研究しているのですか?

博士前期課程では「日本語学習者の方向性補助動詞」というテーマで研究をしました。例えば「先生が私に教えてくれる」のように、日本人が使う「~てくれる」という補助動詞は、中国人の日本語学習者にとっては誰が誰に対して発している言葉なのか方向性を理解することが難しく、多くの場合が「先生が私に教えました」になってしまいます。日本語学習者が補助動詞に方向性を理解するためには、どのような教え方があるのかについて研究していました。
博士前期課程で2年間学んだことでもっと深く専門知識を身につけたいと考え、博士後期課程に進学。現在は日本語教育文法の専門家である野田 尚史先生のもと、「複文における日本語学習者の主語選択」というテーマで研究に励んでいます。例えば日本語の教科書には「先生が私を呼んで、私は職員室に行きました」などと書かれていることが多いのですが、実際の日本語では「私は」という主語は省略されます。私自身も教科書で暗記した日本語が実際には通じなかったり、少し違和感があったりしたことが多かったので、そういったズレを修正して、正しい日本語教育に役立つ研究をしたいと考えています。

これから大学院に入学する人にメッセージをお願いします。

文京キャンパスは都心にあるので交通の便が整っていますし、私が住んでいる留学生寮はとても快適です。国際的な学びの環境も魅力で、私たち留学生にとっては日本人学生と交流しながら学べるところが大きな魅力です。また、日本に留学して7年目になりますが、日本人は礼儀正しく、優しい人が多いのでとても過ごしやすいと感じています。拓殖大学の先生方も私たち留学生を相手に授業をすることに慣れているので、留学生のみなさんも安心して入学してください。