大学院生 Interview
言語学と日本語教育学の学びを深め
台湾の教育現場で日本文化の魅力を伝えたい
大学院進学と拓殖大学大学院を選択した理由はなんですか?
7歳上の兄が日本のアニメや音楽、TV番組が好きだった影響で、私も日本の文化に興味が湧き、大学では日本語文学を専攻しました。そして大学3年時に交換留学生として日本の大学で1年間の留学生活を経験。このとき言語学に対する関心がいっそう高まり、いっそう幅広い知識や活用能力を身につけようと思い、大学院への進学を決めました。
私は言語学のほかに日本語教育学にも興味を持っていたのですが、拓殖大学大学院には「言語学・日本語学」「日本語教育学」「日本文化・比較文化論」の3つの分野があり、自分の志向に合致していることから進学先に選びました。台湾では高校から日本語を必修で学ぶため、言語学に加えて日本語教育学を専攻できることは、将来のキャリア形成を考えても意義があると思っています。
どんな研究を自身のテーマに取り上げていますか?
現在の研究課題は、「漢語系オノマトペに関する考察」です。従来、日本語のオノマトペは学習が難しい語群だと考えられてきました。台湾では普通、オノマトペは幼稚園の頃までしか使わず、大人になって日常生活で話すことはあまりありません。その点日本では、雨が「ザーザー」「シトシト」など自然に使っているのが興味深いところです。留学生にとっては難しい領域ですが、それだけに挑戦しがいがあるテーマと考えて取り組んでいます。そして学びを深めていくごとに、擬音語や擬態語、擬情語で表現していく漢語系オノマトペの奥深さを知り、いっそう面白さを感じています。
大学院の授業がどのように行われているのか教えてください。
本学の大学院での授業は、普段から学生達の発表や議論を中心とする少人数の授業で進むことから、自身の日本語表現能力やコミュニケーション能力を大いに生かすことができます。ほどよい人数での授業のため、質問があれば先生に何でも聞きやすく、近い距離感でコミュニケーションを取ることができるのが良い点で、親身に教えてくれる先生ばかりなので助けられています。
今後の目標を教えてください。
私は大学で高校教諭の教職課程を履修したことから、将来は本学での研究をより深め、台湾の日本語教育の現場で日本語とその魅力を伝えていくことが目標です。また、これまでの日本の生活で体感したことを活かして、日本と台湾の文化や風土のとの違いなども、次の世代を担っていく学生たちに伝えていきたいと思います。