大学院生 Interview
電波を色で可視化する面白さ
新しい技術の創造を目指して邁進します
大学院進学と拓殖大学大学院を選択した理由はなんですか?
もともとロボットに興味があり、電子回路や電気回路などの仕組みにも関心がありました。学部では通信ネットワークシステムコースとデジタルシステムコースを専攻し、ハードとソフトウェアの両方を幅広く勉強しました。
学部4年の時、現在の研究室に配属になり、通信に関する面白さを先生や先輩方に教えてもらい、培った研究をさらに前に進めたいと考え、拓殖大学大学院に入学することを決めました。
どんな研究を自身のテーマに取り上げていますか?
現在は、「電波伝搬」に関する研究を行っており、電波が空気中を伝わる様子を可視化する技術を研究しています。携帯電話などに使用されている無線通信は目に見えないため、電波の強さを簡単に把握する方法として、コンピュータを利用して電磁解析やシミュレーションによって実際の電波の強さを再現する方法があります。しかし解析やシミュレーションを使う場合には、実際の環境をモデル化する必要があることから、現在はその精度を向上させるための課題である、実際の物体の反射量や透過量を設定する方法について検討を重ねています。
この研究を専攻するきっかけとなったものに、学部3年の研究室見学の時に、無線通信を行うための電波を可視化する技術を見学したことが挙げられます。電波を可視化するには、コンピュータ上で色の変化を確認します。電波という目に見えないものが、色を通じて見えるものとして表現する過程は興味深く、電波伝搬の面白さを実感するものでした。このときの経験から、もっと勉強してみたいと感じたことが今につながっています。
修了後の進路は?
将来は研究で学んだことに加え、大学で学んだことを活かしてあらゆる社会課題を解決できるようなエンジニアになりたいと考えています。今後無線通信はスマートフォンなどの通信機器ではなく、様々な業界の製品に使われていくと予想されます。そのため、学んできた知識を幅広く応用していきたいと思っています。
工学研究科について、良いと思うことを教えてください。
本学大学院にはネットワークアナライザーやスペクトルアナライザーなどの機器も常備され、研究を深めるための最良の環境があると感じます。先生との垣根も低く、就職活動も含めて何でも相談しやすく、学生目線でいろいろ教えてもらえるのはありがたいです。電波を可視化していくための新しい技術の創造を目指して、これからも目の前の研究に全力を注いでいきます。