大学院生 Interview
災害時の円滑な物資輸送の実現のために
専門性を高めて物流の研究を続けていきたい
大学院進学と拓殖大学大学院を選択した理由はなんですか?
物流は社会生活を支える重要なインフラであり、国際経済の発展を支えるキーワードともいえます。私の場合、父が長距離輸送のドライバーをしていたことから物流の問題に興味をもち、大学時代に物流管理を専攻しました。ご存知のように、日本は災害の多い国です。たとえば地震が起こったとき、輸送拠点の立地の意思決定は、災害物流の輸送の有効性と効率性に関係しています。こうした災害時の物流管理についていっそう理解を深めていきたいと考え、大学院に進学しました。
拓殖大学大学院は、留学生にとっての学習環境が整っており、国際物流を専門的に研究する先生がいる点に魅かれました。たとえば生活している留学生寮は家賃が安くて安全で、中国以外にベトナムやタイなど約30名の留学生が暮らしています。講義の話や安いスーパーの情報、おすすめのレジャースポットを教え合うなど、普段から交流できるので毎日が本当に楽しいです。また、本学大学院は理工系も文系も配置されていて、人文、社会、自然の各分野が全般的に揃えられています。体系的な専門分野で知識を習得でき、自分の興味や関心に基づいて選択できる点は魅力です。
どんな研究を自身のテーマに取り上げていますか?
大学院での現在の研究テーマは、「日本における災害時に輸送拠点立地の意思決定に関する研究」です。近年、世界各地で災害が頻発しており、災害後は輸送ネットワークの信頼性や輸送時間の不確実性によって、被災地に十分な救援物資が届かない問題が発生しました。たとえば災害時には、被災地以外の輸送拠点をただちに立地する必要がありますが、様々なデータを駆使し、最適な場所を割り出して、円滑な物流を促す体制を作っていかなくてはなりません。地震だけでなく、台風や洪水に転用できることも必要な要素となります。輸送拠点の立地に関する迅速な意思決定は非常に重要であり、問題解決の方法を探ることで、日本や私の母国である中国だけでなく、他の国々における災害時の救援物資輸送をより確実なものにしていく社会貢献を目指しています。
修了後の進路は?
広く深い専門知識をお持ちの先生方からの指導を活かし、将来は研究者として物流分野の研究を続けたいと考えています。様々な企業に価値ある提案ができるアドバイザーの役割を担えるよう、これからも学びを重ねていきます。